物件情報をいかに効果的に集めるか
居住用物件の購入にあたっては「情報収集」が重要なステップになります。
その際、“いかに自分に合う物件を探せるか、出合えるか” がポイントになります。
何よりご自分に合う最適な物件に出合うためには、いかに数多く情報を集めるかが成否を分けます。より多く様々な角度から情報を集めることによって、ご自分にふさわしい物件に出合える機会もふえるからです。
そこでご参考までに、情報収集時に必要な準備作業のポイントをまとめてみました。大きく分けると、以下の3つが情報収集の基本要素といえるでしょう。
1. 情報収集に様々なツールを活用する
2. 不動産の取引価格を事前に調べておく
3. インターネットの活用による物件探しから問い合わせまでの流れ
これら3つの基本要素について、さらに詳しく見ていきましょう。
1. 様々なツールを活用して物件情報を収集する
物件情報を集める場合、右の図に示すようにさまざまな情報収集ツールをいかに効果的に活用するかが成否を左右します。
それらのツールを最大限に活用し、ご自分の目的や用途に合う物件の情報をいち早く見つけ出すことがコツです。
そこで、物件情報収集のポイントになる点をいくつか紹介しておきましょう──。
さまざまな情報収集手段を、上手に使い分ける
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▼「情報誌」や「新聞広告」は “一覧性” が特色
- 印刷媒体(新聞の折り込み広告、投げ込みチラシ、住宅情報誌など)は、複数の物件を一度に眺められる点が特色と言えます。
最初のうちは、これらの媒体の情報に数多く目を通すように努めます。それによって、 “どんな物件が、どのくらいの価格で流通しているか” といった “相場観” を養うことにも役立つからです。
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▼インターネットは情報量が豊富で「検索」機能が便利
- インターネットは、物件情報収集のメイン手段とも言えます。最近は不動産関連の「専門サイト」も多く見かけるようになりました。このようなサイトは、情報量が豊富で新しい情報にも数多く接することができる点が強みです。
インターネットの「検索」機能は、特に便利であり、情報収集には欠かせません。この機能を使って希望エリアや価格、さらに細かい条件で検索していくことによって、ご自分の希望に適いそうな物件を絞り込みやすくなるでしょう。
まずはこうした検索機能を活用して、さまざまな物件関連情報に当たってみることをお勧めします。
特に最近はスマホ(スマートフォン)向けの情報も豊富になっています。パソコン向けサイトにも劣らないほど情報の密度が高くなっており、 “住まい探しに特化したアプリ” も数多く見受けます。操作も簡単で手軽に住まいの物件情報を探せる状況が整ってきているので、有力な活用手段となるでしょう。
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▼“最新の物件情報” を集めるには不動産会社に当たる
- この理由は、不動産会社には、特にその営業エリア内の最新物件情報が集まりやすいという背景があるためです。
たとえば中古住宅を探していて条件に合う物件が見つからない場合や、インターネットで調べた物件についてもっと詳しく話を直接聞きたい場合などがあるでしょう。
このような場合は、不動産会社に直接相談するのも一つの有効な手立てです。というのも、「資金計画」や「各種の手続き」などの情報にも詳しいからです。
そのため早い段階から不動産会社とのやり取りを始めることをお勧めします。そこでご自分と相性のいい担当者を見つけられれば、その後の物件探しはかなり楽になるからです。
情報収集の前に自己の希望条件を簡潔にまとめておく
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▼情報収集は「希望条件」に沿って進めることが重要
- 情報収集を始める前に、自分の「希望条件」をまとめておくことを特にお勧めします。
というのも、物件検索や絞り込みがしやすくなるからです。少なくとも物件種別、エリア、物件価格、広さや間取りなどについて、明確に把握しやすく考えを抜き出しておくことが重要です。
■検索前に考えておきたい希望条件
- エリアや最寄駅
- 物件価格帯(買える金額)
- 物件タイプ(新築か中古か、マンションか一戸建てかなど)
- 広さや間取り
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▼情報を絞り込むために、細かい希望条件も整理しておく
- インターネット関連の情報収集では、いざ検索を始めると、ヒットする件数が多すぎる、というケースも出てくることでしょう。
そんなときは、以前に検討していた「理想の暮らし」を、物件条件として落とし込んでみるのも有効な方法です。それらの条件に沿って絞り込むことができれば、問い合わせなど、次のステップに進みやすくなるからです。
「理想の暮らし」項目 | 落とし込める物件条件の一例 |
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★日当たりのよい家に住みたい | ●メイン開口→南向き、 ●用途地域→第一種低層住宅地域(一戸建ての場合)、 ●設備・仕様→ワイドスパン |
★自然豊かな郊外で、子どもを伸び伸びと育てたい | ●設備・仕様→複層ガラス、高気密・高断熱・遮音性能など、 ●エリア→具体的な郊外エリアを指定 |
★高層マンションのバルコニーで、夜景を眺めながら乾杯したい | ●設備・仕様→タワーマンションまたは一般のマンションの高層階、 ●住環境→眺望がよい |
★家事をしながら家族と会話を楽しみたい | ●設備・仕様→対面キッチン、アイランドキッチン、LDK15畳以上など |
★大形犬を飼いたい | ●その他→ペット対応 |
インターネット上の便利なツールの活用方法
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▼会員登録を活用して検索サイトから物件情報を受け取る
- 物件情報を提供している検索サイトの場合、会員登録制を敷いて登録者に情報提供面で優遇するケースがあります。
たとえば、「希望条件」や「お気に入り物件」を登録しておくと、次回以降のアクセスが簡単になる仕組みを採用している例もみられます。
その他、ご自分の条件に合う物件情報を定期的にメールで配信してもらえるサービスなどもあり、こうした登録特典を情報収集で積極的に活用することもお勧めです。
▲会員登録をすると物件情報の入手も有利に・・・ (最近はSNSのIDで登録できるサイトも増加)
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▼スマホ対応のアプリも好みに応じて活用を!
- インターネット上には、物件検索のための情報サイト以外にも、さまざまな物件探しの便利ツールがあります。最近では、iPhone、iPadやAndroidといったスマートフォン(スマホ)に対応したアプリも多く登場しているので、ご自分の好みに応じて活用していくとよいでしょう。
物件情報の収集時によく見る「検索フォーム」の参考例
たとえば「住みたいエリア」や「購入価格」をもとに、マンションや一戸建てを探す場合の「検索フォーム」のサンプルをご参考までに掲げておきましょう。
(注:下記の検索フォームはサンプルのため、選択した内容に基づく検索結果は表示されません)
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タグ: 物件情報の収集とツール活用 情報収集手段の使い分け 不動産会社の活用 希望条件の整理 インターネットの便利ツール活用 検索フォームの参考例
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2. 不動産の取引価格を事前に調べておく
“居住用物件の購入” を検討するにあたっては、「近隣エリアの物件が実際にいくらで売れているか」が気になるものです。
そのようなときには、国土交通省「土地総合情報システム」で提供する「不動産の取引価格情報」が役立ちます。この情報サイトでは、希望のエリアで取り引きされた物件の「取引価格情報」が簡単に分かるからです。
●「土地総合情報システム」では何を調べられるか?
●その情報サイトをどのように使えばいいのか?
これら2つの点に沿って、同システムを “情報検索ツール” として活用するポイントを押さえておきましょう。この作業を通じて、何より物件購入をスムーズに進めるうえで大いに参考となる情報を得られるでしょう。
住宅や土地の ”実際に売買された価格” を確認できる
▲国土交通省「土地総合情報システム」のトップページ
「取引価格」とは住宅や土地の契約価格、つまり「実際に売買された価格」のことを指します。買い主も売り主も、取引価格情報が分かれば実状に合った「希望価格」を決められます。また、売買も安心してスムーズに進めることができます。
こういった考えのもと、数多くの取引価格情報を蓄積し、誰もが見られるよう公開するのが、国 (国土交通省) による「土地総合情報システム」です(※下記メモ1,2を参照)。
【参考メモ1】「土地総合情報システム」の特性
「土地総合情報システム」では、不動産の購入者を対象としたアンケート調査に基づく情報を取引価格情報として公開しています。地域や物件種別によって異なりますが、おおよそ全取引の3割をカバーしています(国土交通省)。
【参考メモ2】「土地総合情報システム」に関連する検索キーワード
同システムを利用する際に良く引かれている検索キーワードを以下に示しておきましょう。ご自分で検索する際の参考になさってください。
〔検索キーワードの事例〕
[※複数語で検索する場合は語句間を半角空けます]
- ▽国土交通省 土地総合情報システム 不動産取引価格情報
- ▽土地情報システム
- ▽国交省 土地総合情報システム
- ▽取引価格
- ▽国土交通省 売買事例
- ▽国土交通省 取引価格
- ▽国土交通省 土地取引
- ▽国交省 取引事例
- ▽国土交通省土地総合システム
- ▽国土交通省土地情報システム
「土地総合情報システム」で何を調べられるか
■予算内でどんな家が買えそうかを調べることができる
「取引価格」のほか、駅からの距離、広さ、建築年など細かい条件まで分かるため、「予算で買えそうな家の条件」を調べることができます。また、希望条件に合う物件の取引価格もチェックできます。
(※家を売りたい場合にもこの情報システムは役立ちます、駅からの距離、広さ、建築年などの条件面で、ご自分の家と似ている物件の取引価格情報を調べることができ、売出価格を決める際の参考になります)
■地図を表示して物件が多いエリアを探すことができる
希望エリア周辺の地図を表示して、地区ごとの「取引価格情報」を見たり、取引件数が多いエリアを探すことができます。(※売りたい場合も、自宅周辺の情報が見られて便利です)
希望エリアの「取引価格情報」をチェックしてみる
1 土地総合情報システムのトップページを開く
下の画像のように「不動産取引価格情報検索」を選んで検索画面を開きます。
2 「検索画面」に条件を入力し情報ページを開く
▼取引価格検索フォーム(拡大図)
(1)取引の「時期」を選ぶ
画面左側の検索フォームから、最初に取引の「時期」を選びます。この場合、2つの選び方があります。
1つめは “画面上で検索する場合” です。この場合は、「平成23年1月〜直近」の取引時期をプルダウンメニューから選択することができます。(※取引時期の選択肢は、平成23年第1四半期から四半期ごとの期間設定になっています)
2つめは “データをダウンロードする場合” です。こちらは「平成17年7月〜直近」の取引時期のデータをダウンロードできます。
(2)物件の「種類」を選ぶ
一戸建ての場合であれば、「土地と建物」を選択(四角枠のボタンをクリック)します。
(※選択できる種類は、宅地、土地、土地と建物、中古マンション等、農地、林地、それらのすべて、という選択肢に分かれています)
(3)「地域」を選ぶ
2つの選択方法が用意されています。
1つめは「住所から探す」(地図を選ぶ)方法、2つめは「路線・駅名から探す」方法で、どちらかの方法をタブで切り替えて選ぶことができます。
「住所から探す」場合は、「都道府県・市区町村・地区」と書かれた3つの項目から、それぞれプルダウンリストで希望のエリアを指定します。
「路線・駅名から探す」場合は、「地方・路線・駅」の3つの項目から、同じくプルダウンリストで指定します。
どちらの場合も、地域指定を行ったら、「上記の地図を表示する」というボタンをクリックすると、画面右側の全国地図が「指定した地域の地図」に切り替わります。
(4)指定したエリアの「情報ページ」を開く
「取引時期」、物件の「種類」、指定地域の指定のあとで該当エリアの地図を開いて確認できます。
そのあと、「この条件で検索」という大きいボタンをクリックすると、指定したエリアの「物件情報一覧表」による「情報ページ」が開きます。
その一覧表で、建物の「用途」欄から▽印のプルダウンリストで「住宅」を指定することができます。(※建物の用途欄の選択肢:すべて・住宅・共同住宅・工場・事務所・作業場・倉庫・駐車場・店舗・その他、の10項目から選択できます=補助画面2を参照)
《補助画面1》建物の用途欄選択肢
《補助画面2》建物-用途-住宅を選択した場合
【ヒント 1】予算内で買えそうな家の有無をチェック
(1)希望エリアの「情報ページ」を開く
ここではサンプルとして、「取引時期」が「平成27年第2四半期~平成28年第1四半期」における「北海道・札幌市中央区」の「土地と建物」の取引価格情報を見てみます。
(2)「取引価格帯」が予算と同じ物件のスペックを確認する
取引価格帯が予算と同じ物件の条件をチェックすると、「予算内でどんな家が買えそうか」が読み取れます。希望条件を決める際の参考にもなるでしょう。
▲図注/ 「取引総額」欄の「△」印をクリックすると、取引総額順に並び替えられます。
たとえば建物の用途欄で「住宅」を選び、「取引総額」が3000万円前後の物件を見てみると、この図のエリアで新築するには、「駅から徒歩で15分、土地面積は80平方メートルの物件」が取引されていることが読み取れます。
(3)次に希望条件に合う物件の「取引価格」を調べてみる
ご自分が探している物件とほぼ同じ希望条件の取引価格情報から、「希望条件に合う物件は、いくらなら買えそうか」を読み取ることができます。
▼希望条件の相場価格をチェック
▲図注/ 最も重視する希望条件を選び「△」印をクリックすると「条件順」に並び替えることができます。
たとえば、この図のエリアで「最寄駅から20分前後の新築」という条件の場合であれば、取引価格は4300万円~5800万円だと見て取れます。
【ヒント 2】物件が多いエリアを地図の表示から探す
(1) 検索画面で「物件の種類」と「希望エリア」を入力
検索フォームに入力したあと、「地域」を選ぶフォームの下にある「上記の地図を表示する」ボタンをクリックし、希望エリアの地図を表示させます(※画面右側の枠内に都道府県地図から切り替わって表示されます=下図参照)。
ご自分が買いたい物件のエリア周辺の地図を表示させると、そのエリア地図内に取引があった地区が●▲■の記号で示されます。
▼希望するエリアの地図
(2)地図を見て、近隣周辺の取引件数や取引価格情報をチェック
次に、表示された地図から、地区ごとの「取引価格情報」を見たり、「取引件数」が多いエリアを探すことができます。
(※売りたい場合にも、自宅周辺エリアの情報が見られて便利です)
▼近隣周辺の取引件数や取引価格情報をチェックできる「検索画面」
▲図注/ 希望エリアを選択したら、表示された地図上の「地区名」の記号(●▲■)をクリックします。
すると該当地区の「取引件数*」と「取引価格情報」の件数が別枠でポップアップ表示されます。その地区でのマンションや土地(一戸建て含む)の供給(流通)量が読み取れます。
*注)「取引件数」:売買などによる登記情報を取引単位に集計した件数。新築マンションの取引も含まれる。
(3)ポップアップ枠内の「詳細表示」をクリックします
地区ごとの「情報ページ」が表示されます。(※下図は北海道・札幌市中央区の対象180物件の「取引価格情報」を示す画面=1ページ20件ずつ表示)
▲図注/ 「情報ページ」では、地区ごとの「取引価格情報」を見ることができます。
「予算内ではどんな条件の物件が多いか」などをチェックしてみるとよいでしょう。
(4)情報ページの「取引件数の推移」をクリックします
情報ページで地区ごとの「取引価格情報」一覧画面が表示されたら、検索件数タイトル右横の「取引件数の推移」という緑色のボタンをクリックします。
(5)取引件数の時系列グラフが表示されます
「取引件数の推移」という緑色のボタンをクリックすると、取引件数の時系列グラフが表示されます (下図参照)。
▼取引件数推移グラフ
▲図注/ この推移グラフは、「平成23年第2四半期~平成28年第1四半期の北海道札幌市中央区の土地取引件数 1,583件」に関する取引件数を四半期ごとの変動で表したものです。
これを見るとコンスタントに300件~450件の間で取引件数が推移しており、平成25年第4四半期(10月~12月)が約500件近くと最も件数が多かったことが読み取れます。
(6)希望エリアの地図から地価公示や都道府県地価調査をみる
マップの左上にある縮尺ボタンで、「市」「町」「大字」「丁目」「詳細」などを選択し、希望の縮尺で表示させます。
▼縮尺切り替えボタン
▼札幌中央-16地区の地価公示一覧
▲図注/ 現れた地図上で●▲■のマークをクリックすると、「地価公示*」や「都道府県地価調査*」の詳細が表示されます。過去数年のデータが見られるほか、変動率のグラフ表示もできます。
*注)「地価公示」および「都道府県地価調査」の詳細は、国交省「土地総合情報ライブラリー」 のサイトで見られます。
▼補助画面1/ 地価公示~標準地詳細:札幌中央-16の場合
▼補助画面2/ 地価公示変動グラフ:札幌中央-16の場合
参考/ 国土交通省「土地総合情報システム」関連ページ一覧
□国土交通省「土地総合情報システム」~トップページ
URL⇒ https://www.land.mlit.go.jp/webland/
●国土交通省「土地総合情報システム」(Land General Information System) は、“不動産の取引価格、地価公示・都道府県地価調査の価格” を検索してご覧になることができる国土交通省のポータルWEBサイトです。
□国土交通省 | 地価公示/都道府県地価調査
URL⇒ https://www.land.mlit.go.jp/webland/
●「地価公示(標準地)」及び「都道府県地価調査(基準地)」の情報を検索・閲覧できます。
◇同サイトには、昭和45年以降の地価公示及び平成9年以降の都道府県地価調査の結果を掲載しています。平成8年以前の都道府県地価調査の結果については、国土交通省土地・水資源局地価調査課(中央合同庁舎2号館12階)で冊子の閲覧ができます。
また、過去3年分については、都道府県庁、市区町村役場等において冊子の閲覧ができます。具体的にどこで閲覧できるのかをお知りになりたい場合は、国土交通省土地・水資源局地価調査課公示係(電話:03-5253-8111 内30-353)までお問い合わせください。
□国土交通省 | 不動産取引価格情報
URL⇒ https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
●国土交通省「土地総合情報システム」のトップページに掲載されている「不動産取引価格情報」に関する各種資料・データサイトです。「不動産取引価格情報検索」と表記されている画面からアクセスして閲覧できます(⇒本ページ~「土地総合情報システム」で何を調べられるか~以降の個所を参照)。
◇画面上で検索する場合、取引時期が設定されており、平成23年第1四半期~平成28年第1四半期 (過去1年間を含む) までの期間について、四半期ごとの区分で取引価格情報を閲覧することができます (⇒本ページ~2 「検索画面」に条件を入力し情報ページを開く を参照)。
□国土交通省 | 不動産取引アンケート
URL⇒ https://e-answer.mlit.go.jp/enquete/>
●不動産の取引価格情報提供制度や地価公示などの制度は、不動産の購入者から提供された情報を元にして成り立っています。これらの制度を運営・情報公開するにあたり、国土交通省は「土地総合情報システム」のサイトにおいて、購入者への「不動産取引のアンケート調査」に関する協力依頼ページを設けています。
国土交通省の「住宅・土地購入者へのアンケート調査」について
【補足メモ1】~国土交通省告示より……………………
◎取引価格情報は、家を買った方の協力で成り立っている
「取引価格情報」は住宅の売買をする上で有用な情報です。これを公開する「土地総合情報システム」は、住宅や土地を購入した人を対象としたアンケート調査によって集められます。個人情報保護の観点から物件が容易に特定できないよう加工した上で公表されています。今後、より多くの情報が蓄積されることで、さらに役に立つシステムになるとともに、家・土地が適切な価格で取引されることが期待されています。
【補足メモ2】~国土交通省告示より……………………
◎不動産をご購入された方へアンケートご協力のおねがい
「取引価格情報」は、“不動産の買い主を対象としたアンケート調査”の結果をもとにしたものです。不動産の取引価格は、面積や形状、前面道路の状況などの個別の要因によって変化します。そのため同一の不動産であっても、取引の行われた事情などにより価格が異なることがあります。本情報をご覧になる際には、これらの点に十分ご注意ください。
◇なお、「不動産の取引価格情報提供制度のあらまし」のページで、「制度の概要」、「制度の目的」、「制度の今後」についても示されています。
【不動産の取引価格情報提供制度のあらまし】
『不動産取引は、その不透明さや不確実な部分の存在が、課題とされてきました。政府の内外でもこの課題が検討され、不動産市場の信頼性・透明性を高め、不動産取引の円滑化、活性化を図るために、平成18年4月から不動産の取引価格情報提供制度がスタートしました。』
◇国交省では、「誰でも安心して不動産の取引を行えるように、数多くの取引価格情報を蓄積し、国民の皆さまへ提供していく国の制度」として運営するため、
(1)誰でも簡単に見られます
(2)他の取引と比較できます
(3)周辺の状況がわかります
という3つの特性をもとに、不動産の取引価格情報を公開しています。
▲注) 同制度の内容とアンケート依頼の趣旨について、さらに詳しくお知りになりたい方は、「不動産の取引価格情報提供制度のあらまし」 のページを併せてご覧ください。
□国土交通省 | 標準地・基準地検索システム
URL⇒ https://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=2&TYP=0
●「土地総合情報システム」のトップページでは、“標準地・基準地の価格をご覧になりたい方へ”という見出しを掲げており、その『地価公示・都道府県地価調査』という画像ボタンメニューをクリックすると、標準地・基準地検索システムのページを閲覧できます(⇒前出の「国土交通省 | 地価公示/都道府県地価調査」 の項を参照)。
▼標準地・基準地検索システムのトップページ (※下の画像をクリックしても同じページを開けます)
▲図注/ この標準地・基準地検索システムのトップページでは、地価公示 (標準地の価格)、都道府県地価調査 (基準地の価格) を閲覧できます。
□国土交通省 | 土地取引価格の概況
URL⇒ https://www.land.mlit.go.jp/webland/basicStatistic.html
●国土交通省では不動産取引価格情報のさらなる充実を図るため、主要都市において土地取引価格の基本統計量 (土地面積あたり単価の平均値など)の公表を平成21年度より開始しました。現在の公表地域は下図の通りです。ご覧になりたい地域を図の一覧リストから選択します。
▼「土地取引価格の概況」ページ (※下の画像をクリックしても同じページを開けます)
▲図注/ 希望地域をタブで選ぶことができます。集計単位は四半期ごとに区分。ただし「*」印の都市は一年ごとになっています。
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3. インターネットの活用による物件探しから問い合わせまでの流れ
物件探しを始めるにあたり、実際にどのように情報を収集し、問い合わせたらよいでしょうか。
これには、迅速かつ効果的な情報収集を行える点で “インターネットの活用” をぜひお勧めします。その基本的な活用の流れを改めて押さえておきましょう(⇒「インターネット上の便利なツールの活用方法」 の項を参照)。
エリアや価格などの希望条件で検索してみる
●まずはざっくりした検索で相場観をつかむようにします
▲国交省「土地総合情報システム」の絞り込みフォームの例
インターネット上の検索では、エリアや沿線からの検索がスタートになっていることが多いでしょう。
まずは希望のエリアを複数選んで、一度検索してみましょう。
検索結果が少ない場合は、詳細をチェックしていきます。とはいえ何百、何千もの物件があるような場合には、さらに細かい条件を入力して絞り込む作業が必要になります。
●絞り込みは「条件変更」や「絞り込み検索」画面から行います
▲絞り込み検索などで表示させた希望に近い物件一覧の例
件数が多い場合は、絞り込みをしましょう。エリア以外であれば、物件価格、広さ・間取り、最寄駅からの徒歩分数などで検索してみるとよいでしょう。また、中古の場合であれば、築年数で検索することも有効です。
それでも件数が多い場合は、さらに細かい項目で検索してみるようにします。
●物件がある程度絞れたら、詳細をチェックしてみます
▲詳細画面でさらに条件やイメージをチェック
物件数がある程度少なくなった段階で、一覧画面からさらに詳細画面に進んでみましょう。
詳細画面には、細かい物件概要のほか、複数の写真や動画が掲載されている物件もあるので、ご自分の条件やイメージに合うものをチェックしていきます。
興味のある物件には実際に問い合わせてみることをおススメ
●もっと知りたいときは資料を請求してみます
詳細ページを見て、さらに興味をもったら、不動産会社に問い合わせをしてみましょう。特に新築物件の場合は、パンフレットや図面集など、追加で確認できる資料なども多いものです。
「もっと情報が欲しい」と感じるときは、資料請求してみるのも手です。住戸ごとの販売状況資料などを送ってもらえる場合もありますので、気軽に問い合わせてみましょう。
●分からないことや聞いてみたいことは気軽に問い合わせをします
中古物件などの場合、資料のあるものが限られるケースもあります。
その場合、さらに知りたい点については、不動産会社に問い合わせてみることをおススメします。サイト上に掲載されていない情報でも、聞いてみたいことや分からないことなどがあれば、メールや電話で質問すると対応してもらえるケースが多いものです。
気になる物件には積極的に見学の予約を入れてみる
●早い段階で、物件見学を体験してみます
百聞は一見に如かず。情報収集を続けるなかで、「これはいいかも」と思える物件があれば、一度物件見学をしてみるとよいでしょう。
物件見学をすると、「築年数の割にはキレイ」だとか、「周辺に緑が多く、気持ちよかった」等々、写真や図面などパソコンの画面上では確認できないポイントについても実感できます。また、見学を重ねるうちに、希望条件の優先順位がはっきりすることもあります。
●物件によっては見学の仕方が異なります
新築物件でまだ建物が完成していない場合、見学できるのはモデルルームやモデルハウスとなります。営業時間中ならいつでも見学できる場合が多いでしょう。
一方、完成済みの物件や中古については実物を見学できます。ただし、中古の場合は、売主が居住中のケースもあり、好きなときに物件のスミズミまで見学できるというわけではありません。事前に連絡して、見学予約をしておくとよいでしょう。
●絞り込みや購入最終判断の際には、再度の見学をおススメ
不動産会社とやり取りして、希望物件がある程度絞れた場合、最後にもう一度見学させてもらうと良いでしょう。
というのも、広さや、設備などの使用感の実感値や、周辺環境の把握は、物件購入にあたって大きな判断材料となるからです。
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タグ: インターネットの活用 エリア・価格の希望条件 物件見学の予約
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